耳にもカビが生えることをご存知でしょうか?
耳のカビ、医学的には「外耳道真菌症」と呼ばれる状態は、耳の外耳道にカビ(真菌)が感染することによって引き起こされます。特にジメジメした蒸し暑い時期に耳の不調を感じ、病院で診察を受ける人が多いようです。
今回は、耳カビの原因と症状、その予防法について解説していきます。
耳をカビから守りましょう!!!
耳カビの症状と原因
耳カビの症状とは?
まずは、どのような症状が耳カビのサインなのか知っておきましょう。
主に5つの症状がありますので、当てはまる方は耳カビの可能性があります。
早めに病院で診察してもらいましょう。
・【かゆみ】耳の中や周囲に強いかゆみを感じることが多い
・【痛み】 耳の中や周囲に痛みを感じることがる
・【耳垂れ】白っぽい、黄色っぽい、または黒っぽい耳垂れが出ることがある
・【難聴】 耳が詰まった感じがして、聞こえが悪くなることがある
・【異臭】 耳から不快なにおいがすることがある
耳カビが発生しやすい年齢層
耳カビは、特定の年齢層に限らず誰にでも発生する可能性がありますが、以下の年齢層が特にリスクが高いとされています。
子供
水泳やプール遊びなどで耳に水が入る機会が多く、耳の中が湿った状態になりやすいため、耳カビが発生しやすいです。また、免疫系がまだ完全に成熟していないため、感染症に対する抵抗力が弱いことも原因の一つです。
高齢者
加齢に伴い、耳の皮膚が薄くなり、乾燥しやすくなることで、外耳道の防御機能が低下します。
また、免疫力が低下するため、感染症にかかりやすくなります。補聴器の長時間使用も耳カビのリスクを高めます。
免疫力が低下している人
糖尿病などの慢性疾患を持つ人や、免疫抑制剤を使用している人、HIV感染者などは、免疫力が低下しているため、耳カビのリスクが高まります。
頻繁に水に触れる人
プールや水泳を頻繁に行う人は、耳の中が湿った状態が続きやすく、カビの発生リスクが高くなります。
耳カビが発生しやすい人の特徴についてお話しましたが、誰でも可能性はゼロではありません。
主な耳カビの4つの原因も併せてご紹介します。
考えられる4つの原因
1.湿気
耳の中が湿っていると、カビが繁殖しやすくなります。
水泳やシャワー後に耳を乾かさないことが原因になることがあります。
2.外傷
耳かきや綿棒の使用によって耳の中に傷ができると、カビが感染しやすくなります。
3.免疫力の低下
糖尿病や免疫不全など、免疫力が低下している場合に感染しやすくなります。
4.抗生物質の使用
抗生物質の長期使用によって、耳の中の正常な菌が減り、カビが繁殖しやすくなります。
原因が分かると、予防もしやすくなると思います。ここからは、治療法と予防法についてお話していきます。
耳カビの効果的な治療法
1.耳の清掃
耳鼻科医が耳の中を洗浄し、カビを取り除きます。
2.抗真菌薬
抗真菌薬の点耳薬やクリームが処方されることがあります。必要に応じて内服薬も使用されます。
3.乾燥
耳を乾燥させることが重要です。水泳やシャワー後に耳をよく乾かすようにしましょう。
自分でできる8つの予防法
1.耳の乾燥を保つ
水泳やシャワーの後は、耳をしっかり乾かすことが大切です。
タオルで耳の外側を拭いたり、ドライヤーを低温設定にして耳の中に向けて軽く乾かしたりすると良いでしょう。
2.適度な耳掃除
耳垢には抗菌作用があるため、過度な耳掃除は避けましょう。
耳掃除は月に1回程度が目安です。
綿棒を使う場合は、耳の入り口周辺を軽く掃除する程度にとどめます。
3.耳を傷つけない
耳かきや綿棒を使う際には、耳の中を傷つけないように注意しましょう。
過度に力を入れたり、奥まで入れたりしないようにします。
4.通気性を保つ
長時間イヤフォンや補聴器を使用する場合は、適度に外して耳を休ませ、通気性を確保します。
5.免疫力を保つ
健康的な生活習慣を心掛け、免疫力を保ちます。
バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動、ストレス管理が重要です。
6.耳に水が入らないようにする
水泳やシャワー時には耳栓を使用することで、耳に水が入るのを防ぎます。
7.適切な耳のケア用品を使用する
耳のケアには、市販の耳用の乾燥スプレーや除菌スプレーを使用すると効果的です。
使用方法を守り、適切に使うことが大切です。
8.耳の不調を放置しない
耳のかゆみや痛み、分泌物がある場合は、早めに耳鼻科を受診して適切な診断と治療を受けましょう。
自己判断で放置すると、症状が悪化することがあります。
これらの予防策を実践することで、耳カビの発生を効果的に防ぐことができます。
まとめ
耳にカビが発生するなんて、考えただけでも恐ろしいですよね。
耳掃除ってついついやりすぎてしまったり、耳が濡れていても放置するなど心当たりのある方も多いと思います。未然に防げるよう耳のケアを見直し、もし症状が出た際には放置せず受診しましょう。
その他の梅雨時期に役立つ湿気対策については、こちらもお読みください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。